6:私達の成功は祖父母から
【カウンセラー長谷川】:
私たちが自分の才能や
能力に目覚めるためには、
「祖父母」とのつながりが
大切なんだよ。
【柴犬うみ】:
そうなの?
あたしは、おじいちゃんも、
おばあちゃんも会ったことがないけど、
あたしと似てるのかな?
心理カウンセラー
長谷川 貴士 です。
- 私達の長所は祖父母譲り?
- 「祖父母」が私達の
心理的な力の源泉である<例> - 祖父母への入り口は両親?
1:私達の長所は祖父母譲り?
「お祖父さんに似ている」
「お祖母さんに似ている」
こんな風に言われたことは
ありませんか?
私たちに才能や能力があって、
得意にしていることは、
祖父母が得意としていたことと
似ていることがとても多いです。
このことは、お客様から
ご家族のお話を伺っていると、
けっこう頻繁に話題として出てきます。
「私たちに才能や能力があって、
得意にしていることは、
祖父母が得意としていたことと
似ていることがとても多い。」
このことに、経験的に
気が付いている方も
多いのではないでしょうか?
そのことは、時に
「隔世遺伝」(かくせいいでん)
とも言われます。
「隔世遺伝」という言葉を
初めて耳にする方に
カンタンにお伝えすると、
孫が両親より、
祖父母と似ている
(ところがある)ことです。
なぜ?このようなことが
起こるのでしょうか?
一説には、「隔世遺伝」が起こるのは、
遺伝の仕組みに、
「鋳型(いがた)の仕組み」があるから、
と言われています。
「鋳型の仕組み」とは
次のような仕組みです。
< 鋳型の仕組みの解説 >
自分の足と同じ形の
石膏(せっこう)像を作る
過程を想像してみて下さい。
※石膏とは、
骨折した時にお世話になる
ギブスの原料です。
水と混ぜると固まる性質があります。
身近な物ではチョークの材料も石膏です。
<1>
まずは、自分の足が入るような
四角い箱を用意します。
その箱に液状の石膏を流し込みます。
<2>
箱の中に流し入れた液状の石膏の中に
ドブンっと自分の足を入れます。
そのまま固まるのを待ちます。
<3>
足を入れた石膏が固まったら、
外枠である四角い箱を外します。
四角い箱型の石膏の中に
片足が埋まっている状態です。
その石膏を二つに割り、足を抜きます。
すると、自分の足のカタチと全く同じ
空洞ができた石膏の足型ができます。
<4>
こんどは、その石膏でできた
自分の足型に、新たに液状の
石膏を流し込みます。
そして、また固まるのを待ちます。
<5>
足型に流し込んだ石膏が
固まったら型をはずします。
そうすると、
自分の足と全く同じ足の
石膏像が出来上がりです。
これが「鋳型の仕組み」です。
「鋳型の仕組み」とは、
現物から型を作って、その型を利用して、
現物と全く同じカタチの物ができる仕組み
のことです。
(鋳型の仕組み解説ここまで)
◆ ◆ ◆
どうでしょうか。
なんとなくイメージ
できましたか?
この足の石膏像を作るプロセスに
「隔世遺伝の仕組み」を当てはめると
「足」が「祖父母」です。
「足(祖父母)」のカタチを
元にした、
石膏の「足型」が「両親」です。
そして、その「足型(両親)」を
使って作った
「足の像」が私たち(祖父母の孫)です。
このとき、「足(祖父母)」と、
「足の像(私たち、孫)」は
全く同じカタチ
(コピー)になりますね。
さらに、私たちの子供は、
私たち「足の像」を原型にした
「足型」になります。
それは、
「足(祖父母)」を原型にした
「足型(両親)」と同じカタチの
「足型(自分の子供)」です。
ここでも、自分の両親と子供は
「隔世遺伝」
することになります。
この例のような外枠の「型」と
中身の「像」の関係で、
遺伝情報のコピーが続いていくことで、
「隔世遺伝」は続いていくという
考え方があります。
この考え方では、
私たちは「祖父母」と
同じ形をしたコピーとして、
「祖父母」と似ている
存在であると言えます。
この「隔世遺伝」の考え方でも、
私達は、特に「祖父母」から、
才能や能力を自分の長所として
受け取っていると言えそうです。
2:「祖父母」が私達の
心理的な力の源泉である<例>
心理の観点でも、
「祖父母」は、私たちの
心理的な力の源泉であり、
自分の人生の方向性を
教えてくれています。
ですから、
祖父母を思い出した時に、
素直になれないような
わだかまりの思いや感情を
抱えていると、
私達は、自分の才能や能力を
ベースにした、
自分の長所や強みについて、
見失いがちになってしまいます。
< 例1です >
母親と父の両親(=祖父母)の
仲が悪く、父の両親(=祖父母)
を快く思えていないケース
上記のようなケースでは、
以下のような心の症状を
抱えてしまうことがあります。
・自分の居場所がどこにもない感じで、
どこに居ても安心できない
・すぐに自分が悪いと思ってしまい
不安になり、自分を責める
一人反省会を何時間もしてしまう。
・自分の好きなことや夢に
まっすぐに進めなくなる
< 例2です >
祖父が家の財産を浪費してしまい、
両親が苦労したために、家族の
中での祖父の評判が悪いケース
上記のようなケースでは、
以下のような心の症状を
抱えてしまうことがあります。
■ 自分の得意なこと、才能があること、
長所などが祖父と同じであったが、
そのことを無意識の内に否定したり、
隠そうとしてしまう。
このために、心理症状として、
自分が分からなくなる、
人生がつまらなくなる、
自己肯定感が低くなり、
自己否定が強くなる。
などが起こっていた。
( 例ここまで )
上記の事例のように
自分を苦しめている心理症状が
心の中にあった祖父母との
わだかまりに原因があることも
少なくありません。
心の中にある祖父母との
心理的なわだかまりを解消することで、
心理的な力を取り戻し、
自分の人生の方向性が
見出されることも多いです。
(心理的な力が取り戻された)
< 例・1>
(カウンセリング利用前の悩み)
就職した仕事がいつも
しっくりこずに続かない。
興味を持ったことを学ぶものの、
学んだことを活かすことができない。
人生の先行きの方向性が見えず、
迷いと不安が大きく、苦しい
(カウンセリングを利用して)
⇒祖父との間にあった心理的な
わだかまりを解消
(カウンセリング利用後)
もともともっていた夢である、
自分の長所を生かせる
仕事に向かって、
恐れずにまっすぐ進むことが
できるようになった。
同時にもう一つの夢であった
海外で働くチャンスを得て、
人生が好転し、
日々の充実感が大きく増した。
<例・2>
(カウンセリング利用前の悩み)
SNSやメールなどでやりとりした後で
相手の文章の意味や、自分の送った文章への
相手の反応が気に掛かってしまい、
何時間も考え込んでしまい、
他のことが手に付かなくなり苦しい。
(カウンセリングを利用して)
⇒祖母との間にあった心理的な
わだかまりを解消
(カウンセリング利用後)
SNSやメールなどでやりとりした後に
過度に気に掛かることが無くなり、
考え続けてしまうことが無くなった。
以前は、相手の心境を心配して、
考えても分からないことを
どうして、あんなにも長い時間
考え続けてしまっていたのか、
自分でも不思議な気がするくらい、
変わることができた。
< 例ここまで >
◆ ◆ ◆
心の中にある祖父母との
心理的なわだかまりを解消することで、
私達には、上記の例ような変化を
手に入れるチャンスがあります。
3:祖父母への入り口は両親?
しかし、ここで1つ
覚えていて頂きたいことは、
「祖父母」との心理的なつながり
の中で受け取っている、
自分の才能や能力を
十分に活かすためには、
両親と心理的に十分に
繋がっている必要がある。
このことです。
私達と「祖父母」との
つながりの入り口は
いつでも「両親」です。
私達に「両親」との間に
心理的なわだかまりがあると、
「祖父母」やもっと先のルーツから
流れてきている、心理的な力を
受け取ることが難しくなります。
私達に「両親」との間に心理的な
わだかまりがあると、
「祖父母」やもっと先のルーツと
心理的につながるための入り口が
閉じてしまうようなイメージです。
私達の心理にとっては、
これまでにもお伝えしてきたように
祖父母だけでなく、
両親も、兄弟姉妹も、
とても大切な存在です。
そして、伯父・叔父さんや、
伯母・叔母さん、従兄弟たちも、
みな、重要な存在です。
それでは、次回は、
私達の心理にとっての、
伯父・叔父、伯母・叔母
(両親の兄弟姉妹)との
関係について解説させて頂きます。
伯父・叔父さんや、
伯母・叔母さん達は、
両親や祖父母に比べると、
影が薄くなりがちですが、
伯父・叔父さんや、
伯母・叔母さん達も
私たちの心理にとても
大きな影響力を持っています。
次回もお楽しみに(^^)/
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5:兄弟姉妹の不公平の裏側
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