2:子育ての苦しみの根本原因「心の傷」
今回は「子育てのお悩み」に
お答えする第二回目です。
この記事をお読みいただくことで、
子育てに悩みや苦しさを
感じられているお母さんには、
その悩みや苦しみの
根本原因の解決方法を
知っていただくことができます。
それは、同時に、
子育てだけなく、
様々な悩みや苦しみの
原因となる「家族連鎖」の
解消方法でもあります。
心理カウンセラー
長谷川 貴士です。
- 子育て中のお母さんに多い
3つの悩み - 「心の傷」の2つの特徴
- 消えない心の傷を癒す
- 「心の傷」の自然治癒を
邪魔するもの - 心の傷が癒されないと…
- 親から子へと
苦しみが連鎖する - 「家族連鎖」を止めるために
- 今回の《まとめ》
1:子育て中のお母さんに多い
3つの悩み
子育てに苦しさを
感じられているお母さんに、
私のカウンセリングを
ご利用頂くことも
少なくありません。
そんなお母さんたちの
お悩みで多いのは、
■ 子供にヒステリックに
怒ってしまう自分が嫌
■ 自分の子供がかわいく
思えない
■ 子供が不登校
この3つです。
そして、子育ての悩みを
抱えていらっしゃる
お母さんの中には、
自分が母親にされて
嫌だったことを
自分も子供にしていることに
気付いて、苦しんで
いらっしゃる方も多いです。
そのような症状を
心理の専門用語で、
「家族連鎖」(かぞくれんさ)
と呼びます。
子育ての悩みの根っこの
原因として、多いのが
この「家族連鎖」です。
そして、この
「家族連鎖」が起こる
主な原因は以下の二つです。
< 根本原因 ① >
子供の頃の経験で
作ってしまった心の傷が
まだ癒されていない
< 根本原因 ② >
自分の母親と
同じ境遇であろうとする
母親への愛
この「家族連鎖」の
根本原因を解消すると、
子育ての悩みや苦しみが
解消される方が多いです。
それでは、今回は、
「家族連鎖」の根本原因を
どのようにして
解消していくのか?
についてお伝えしますね。
2:「心の傷」の2つの特徴
まずは、子育ての悩みや
苦しみを作る、
「家族連鎖」の<根本原因①>、
子供の頃の経験で
作ってしまった「心の傷」を
どのように癒すのか?
についてお伝えします。
そのために、まずは、
「心の傷」の特徴から、
簡単に解説させて頂きます。
<「心の傷」の特徴 >
1:「心の傷」があると、
心に痛みや苦しみ、重さ
が生まれます。
2:「心の傷」から生まれる
心の痛みや苦しみ、重さは、
「心の傷」が癒されるまで、
いつまでも終わりません。
これが「心の傷」の特徴です。
例えば、
体についた傷であれば、
体に備わっている、
自然治癒力で回復すると思います。
転んで作ってしまった、
血がにじむような擦り傷も、
体に備わっている自然治癒力で、
やがて、血が止まり、
皮膚も再生しますよね。
しかし、
「心の傷」は
何もしなければ癒される
ことがありません。
「体の傷はいつか治るけど、
心の傷は消せない」
こんなフレーズも
聴いたことがある人も
いるかと思います。
3:消えない心の傷を癒す
そうは言っても、
実は、心の傷は消えます。
心の傷も本来は、
体の傷のように、
自然治癒して、回復します。
この心の傷のための
自然治癒力に相当するのが、
「 感 情 」です。
「心の傷」を受けた時に
生じた「 感 情 」を、
存分に表現したり、
十分に感じることで、
「心の傷」は癒され、
消えていきます。
例えば、泣いたらスッキリした
経験がある方は多いと思います。
これは、涙が出るぐらいの
「悲しみ」という「心の傷」が
泣くという感情の表現を
通して癒され、回復した結果です。
4:「心の傷」の自然治癒を
邪魔するもの
しかし、私達は、様々な
理由で「感情」を
存分に表現したり、
十分に感じることを
止めてしまったりします。
ここで泣いたら余計に
怒られるとか、
こんなことで怒ることは
ダメなことだとか、
人の中で生きていくために
身に付けた知恵が
「感情」を感じたり、
表現したりすることに
とっては、かえって、
邪魔になったりします。
または、シンプルに、
感情を十分に感じている
時間や余裕がない。
だから、「 感 情 」に
フタをしてしまう。
こんな経験を持っている方も
多いのではないでしょうか。
こんなことでも、
心の自然治癒が進まず、
「心の傷」が癒されず、
いつまでも残ってしまう
原因になります。
5:心の傷が癒されないと…
例えば、擦り傷が
治らないままだったら、
ずっと痛いままですよね。
これは、「心の傷」でも
同じことが言えます。
さらに、「心の傷」は
その特徴として、
癒されない限り、
一生消えることがありません。
ですから、癒されていない、
「心の傷」が増えれば、
増えるほど、
心の痛み、重さは
増し続けてしまいます。
また、ここで、
体の痛みでの例えですが、
体の痛みが増すばかりで、
減らなくて、
それが何日も、
何カ月も続くなら、
私達は心の余裕を失って、
不機嫌になってしまう
ことが多いですね。
インフルエンザを罹った時に
起きる、体の節々の痛みや
悪寒が続く感じや、
虫歯の痛みが続く感じを
想像して頂ければ、
分かり易いかと思います。
心の痛みもそれと同じです。
癒されていない
「心の傷」が増えれば
増えるほど、
心の痛みや苦しみが
増えます。
その痛み、苦しみのために、
私達は心の余裕を
失っていきます。
そして、不機嫌に
なっていきます。
そして、その不機嫌や
イライラを、
周りの人にぶつけて
しまいがちになります。
特に、自分より立場が
弱い相手や、
自分に寛容で優しい人に
対して、ぶつけてしまうことに
なり易いです。
これが「心の傷」が
癒されない時に
起きてくることです。
6:親から子へと
苦しみが連鎖する
それでは、
家族の中で「心の傷」が
癒されていない人がいると、
どのようなことが起こって
くるでしょうか?
家族の中で、
弱い立場なのは子供です。
そして、多くの子供は
親に対して優しく、寛容です。
このために、親が抱える
癒されていない「心の傷」から
生まれているストレスの解消を
子供は無意識の内に
進んで引き受けます。
たとえ、自分が苦しくなっても、
親のストレスの発散に協力します。
そして、「心の傷」を負います。
これが親から子、その次の子と、
世代を越えて続くと
「家族連鎖」となります。
例えば、母親が
お祖母さんから受けた
「心の傷」の痛みを
癒しきれていないと、
その不機嫌さを
娘にぶつけてしまう
ことが多いです。
「自分は母親から
こうされたのだから、
あなたもそうされて当然。」
心の痛みが作る
余裕の無さが
このような考えを持つことを
自分に許してしまいます。
これが「家族連鎖」の
悲しい側面で、
子育てに感じる苦しみの
根本原因です。
7:「家族連鎖」を
止めるために
前述のように、
この「家族連鎖」を止めるには、
「心の傷」を癒す必要があります。
そのために、
心の自然治癒力である、
「感情」が滞っている
箇所を見つけ、
活性化させることが必要です。
私は、そのサポートを
カウンセリングを通して
行っています。
心の傷が癒されれば、
癒されるほど、
心の痛みや、苦しみ、
イライラはなくなり、
生きづらさは消えていきます。
お母さんに笑顔が戻るとき、
子供は安心して、元気に
自分の人生に集中する
ことができます。
8:今回の《まとめ》
1:「心の傷」は癒されないと
どんどん溜まっていく
2:「心の傷」が溜まると、
心の痛みや、苦しみが
強くなり、余裕が失われて、
不機嫌(イライラ)になる
3:たまったストレスや、
不機嫌な感情は、
自分より弱い立場の人や、
自分に優しく、寛容な人に
向けられる。
家族の中では、多くの場合、
その役割を子供が引き受ける
これが、世代を越えて
続いていくのが「家族連鎖」
4:「心の傷」を
癒すことで、「家族連鎖」を
止めることができる
5:そのためには、
心の自然治癒力である
「感情」を活性化させて、
「心の傷」を癒すことが、
「家族連鎖」の
根本的な解決方法の1つです。
これが、今回お伝えした
内容でした。
次回は、<根本原因②>
自分の母親と同じ境遇で
あろうとする母親への愛
これをどうやって癒し、
手放していくのかをお伝えします。
次回もまたお楽しみに!(^^)/
==============
>ひとつ前の記事に戻る
1:子育てに苦しむ人の根本原因
==============