3:私達がなぜか?同じ失敗を繰り返す理由『人生脚本』


人生で同じような失敗が

繰り返されてはいないでしょうか?


もしそうだとしたら、その原因は

自分の深層心理にあるかも知れません。


心理カウンセラー

長谷川 貴士です。


また、同じ失敗。

また、同じことの繰り返しで、

うまくいかない。


こんな自分、こんな人生は

もう嫌だ。やめたい。


こんなことを思ったことは

ありませんか?


私はあります。


それは私にとって

とても悲しくなる

元気を減らす思いでした。


頑張っているのに、

努力しているのに、

同じ失敗、同じことの繰り返しばかりで

全く前に進めない。


このような時に感じられる、

徒労感や、絶望感は、

とても大きなストレスとなり、

「生きづらさ」を感じる原因となります。


それでは、なぜ?私達は、同じ失敗を

繰り返して、前に進めない状態を

頑張っても、努力しても、

変えることができないのでしょう。


その原因は「人生脚本」でした。

  

  • 7歳までに人生が決まる「人生脚本」の強制力
  • 「人生脚本」は「家族への愛」から生まれる
  • 「人生脚本」は子供の頃の「怖れ」から生まれる

   

柴犬うみと花のイラスト

   

<1>7歳までに人生が決まる
 「人生脚本」の強制力

   

実は、私たちの一生は

7歳くらいまでに人生の終わりまで

すでに、全て決まっている

と言われることがあります


つまり、

友人が多いのか、少ないのか。

学校生活が楽しいのか、苦しいのか。

どんな進路に進んで

どんな職業を仕事にするのか。


どんな恋をして、

結婚するのか、しないのか。

家庭を持つのか、持たないのか。

何を楽しみにして、何に悩むのか。

などなど、


人生の様々な場面で経験する出来事や

その結果が7歳の頃までに全て、

決まっている。


この考え方が「人生脚本」です。


「人生脚本」とは、

20世紀に活躍した

精神科医・エリック・バーン

によって提唱された考え方です。


人間は子供の頃に無意識の内に決めた

 ルールや信念を、一生繰り返し守りながら

 生きているようだ。」


これが、エリック・バーンが

精神科医として沢山の人達を観察していて

気が付いたことでした。


子供の頃に決めた

ルールや信念の集まりで、

私達の「価値感」が作られます。


その「価値感」に基づいて、

私達は、自動的に、日々出会う人や、

情報や出来事を判断します。


例えば、子供の頃に、約束を守ってもらえず、

哀しい思いが多ければ、


「人は信用できない」

という信念のもとに、


「人や約束を疑う」というルールを

無意識の内に作るかも知れません。


「この世界は安心できない場所だ」

このような価値観を持つようになるかも知れません。


そして、「この世界は安心できない場所だ」

というフィルターを通して

日々出会う人達を見るようになり

他人を信用できなくなるかも知れません。


その結果、親密な人間関係を築くことが

難しくなるかも知れません。


上記の例のように「価値観」とは、

出会ったものに対して、

判断や反応、態度を自動的に決める、

「心の型」のことでもあります。


この「心の型」(=価値観)が

いくつも集まってできた集合体が

「人生脚本」です。


自分の「人生脚本」

幸せになるシナリオ(筋書き)なら

良いですよね。


しかし、私たちが抱えているシナリオは、

必ずしも自分が幸せになるものばかりでは

ありません。


心の中にあるシナリオ通りに

いつも同じ失敗を繰り返して

しまうことがあります。


恋愛や、仕事、子育てなどで、

いつも同じような場面で前に進めなく

なったりすることがあります。


望む、望まないに関わらず、

私たちは自分が7歳の頃までに決めた

シナリオを無意識の内に繰り返し、


「人生脚本」に定められた方向に

導かれて行きます。


これが「人生脚本」が持つ強制力です。

   

ここがポイント!

   

<2> 「人生脚本」は家族への愛から生まれる


  

では、一体なぜ?

私達はわざわざ「人生脚本」を

作るのでしょうか。


理由は、大きく分けて二つだと

私は考えています。


一つ目は、

前回の記事で解説させて頂いた、

「家族への愛」のためです。


私達には、「家族への愛」が

あるがゆえに、苦しんでいる家族、

余裕を失っている家族を

助けたいと願います。


特に子供は、いつでも

両親の助けになりたいと願っています。


しかし、小さな子供時代に

両親のためにできることは

限られています。


そこで、

両親の助けになりたい子供は、

自分の望みをあきらめます。


つまり、わがままを言わない、

ガマンができるいい子になります。


その延長で、反抗期が無くなる

子もいます。


子供に反抗期が無くなると、

子供は自分には合わない親の価値観を

背負い続けることになる場合があります。


その場合、子供の心理的な負担は

とても大きくなり、つらい状態です。


しかし、子供は両親への愛のために、

ガマンをやり遂げようとします。


この自分の望みをあきらめる

苦しいガマンをやり遂げるために、

「信念とルール」を作り

ガマンを自動化させます

   

柴犬うみと竹


====以下、<例>です。====


<余裕のない母親に相手にされずに
  ガマンをしてきた子供のケース>


このような子供は、

「私はもともと誰にも愛されない存在。

 お母さんが私を愛してくれなくても

 それは普通のことだ。

(だから、今、何も悪いことや

 悲しいことは 起きていない。)」


このような「信念」を作り、

自分をなだめ、なぐさめます。


そして、余裕のない母親に

わがままを言って困らせる

ことをしないことで、母親を助けます。


自分の望みをガマンして、

母親を助けることを自動化するために、

心の中に以下のような「ルール」を作ります。


「愛などこの世界に存在しないのだから、

 私は愛を求めない。

 誰かが私に手を差し伸べてくれても、

 私はその手に自分の手を伸ばさない。

 もう、二度と裏切らて傷つくことには

 耐えられそうにないのだから。」


このような「ルール」を作ります。


「愛」されることをあきらめることで

「愛」が手に入らない痛みを減らして

心を守ろうとします。


上記の例のような「信念」と

「ルール」は「心の型」となります。


7才頃までに「心の型」が出来ると、

それから出会う人や出来事に対して、

大人になっても、ずっと「心の型」通りの

反応を自動的に取るようになります。


上記の例では「心の型」のために、

母親や、自分の愛している人に対して、

無自覚の内に、自動的に「愛情」を

通した関りを避けるようになります。


この「心の型」から生じている

自動反応の束「人生脚本」の正体です。


「人生脚本」によって私たちは無自覚の内に、

いつも同じような苦しみに導かれてしまいます。


柴犬うみと草

   

<3>「人生脚本」は
  子供の「怖れ」から生まれる

   
 

「人生脚本」ができる理由の二つ目は、

7歳くらいまでの子供の「怖れ」のためです。


私たちにとって「怖れ」は

とても強いストレスです。


そのため、できるだけ早い段階で

「怖れ」を遠ざけてストレスを

減らすことを望みます。


私たちは「人生脚本」を作ることで、

「怖れ」を避けることを自動化させて、

できるだけ速やかに「怖れ」を遠ざけようとします。


例を挙げますね。

 

【 例 ① 】———————

7歳頃までの間に、些細(ささい)な

失敗や間違いをするといつも親から

「怖さ」を感じるくらい怒られていた。

———————————–


このような子供は、

「少しでも、間違ったり、

 失敗したりしたら ダメなんだ」


「自分はいつも正解を選んで、

 成功し続けないと いけないんだ」


「そうしないと、

 怖いことが起こるんだ…」


このように、思い込んで

しまうかもしれません。


親から怒られる

「怖さ」を避けるために、


「間違ってはダメ」

「失敗してはダメ」

「成功し続けないとダメ」


こんなこことを、

『生き方のルール』として

決めるかも知れません。


【 例 ② 】———————

7歳頃までの間に、

一人では出来ないことがあって、

分からなくて不安「怖さ」を感じても

周囲から助けを得られなかった。

親が助けてくれず、逆に、

出来ないこと、分からないことを

「怖い」くらいに叱られた。

————————————-


このような出来事を

多く経験した子供は、

「いつも一人で頑張らないとダメなんだ」


「分からなくて不安になることや、

 怖がることはダメなことなんだ」


「何でもひとりでできる、

 強い自分でなければダメなんだ」


「そうでないと怖いことが起こるんだ」


このように感じて、

「一人で頑張らなければダメ」

「強くなければダメ」

という『生き方のルール』を

決めるかも知れません。

   

【 例 ③ 】——————–

7歳頃までの間、両親に喧嘩が絶えず、

「怖い」思いをした。

両親の間に心理的な溝があるように感じられ、

あたかも両親が敵対しているかのように感じられ、

「怖かった」

————————————-


このような経験は幼い子供にとっては

とても「怖い」ことです。


どうしたらよいか分からず、

どちらの味方に付くことも出来ずに、


ただ「怖さ」や不安の中に

身を置くことしかできません。


その「怖さ」や不安から少しでも

抜け出すために、両親のどちらかに

味方するかも知れません。


「お母さんがかわいそう」

「私はお母さんを助けて、味方になる」

「お父さんは悪者で敵」


このように「生き方のルール」を

決めるかも知れません。

    

柴犬うみと家


上記のように    

7歳くらいまでの経験の中で、

強い「怖れ」や「不安」の感情に出会うと、

それを避けるための、

「生き方のルール」を作ります。


そうすることで、私達は、その後の人生で

同じような「怖さ」や不安を感じる出来事に

出会いそうな時や、出会った時に、


できるだけ早く、自動的にその「怖さ」や

「不安」を回避しようとします。


「生き方のルール」を守るために、

自動的に心や身体が反応する仕組みを

「心の型」と呼んでいます。


この「生き方のルール」=「心の型」が

束になった集合体が「人生脚本」です。


「生き方のルール」と「心の型」、

「人生脚本」が出来る意味と

関係性について整理するために、


先の【例①】について、

もう一度みてみましょう。

  

【 例 ① 】———————

7歳頃までの間に、些細(ささい)な

失敗や間違いをするといつも親から

「怖さ」を感じるくらい怒られていた。

———————————–


このような家庭環境で育つ時に

出来る「生き方のルール」は、


親から怒られる怖さを避けるために、

「間違ってはダメ」

「失敗してはダメ」

「成功し続けなければダメ」

が考えられます。


この「生き方のルール」

守ろうとするために、


今度は親から怒られることだけではなく、

失敗や間違いに対する

過度の恐怖心が生まれます。


「いつも、何をするにも、失敗が怖い。

 だから挑戦しない。」

この「心の型」が形成され易いと考えられます


「心の型」が持つ自動化の作用のために、

失敗を避けることが最優先。


挑戦しない、冒険しないことが行動パターンとなる。


新しい環境、新しい人間関係、

新しい仕事が苦手になる。


このように「心の型」によって、

反応や行動が自動化されることで、

(=新しいことに挑戦しない)


「生き方のルール」を

確実に守れるようになります。

(=失敗しない、間違わない)


「生き方のルール」を自動的に

守ることができることで、


この【例①】のケースでは、

新しいことに挑戦しないことで、

失敗しなくなり、


「失敗したら親から怒られてしまう」

この心に染みついた「怖さ」から

離れることができるので、

安心することができます。


これが、「心の型」による

自動化の仕組みのメリットです。


しかし、この「生き方のルール」は

幼い頃の家庭での経験から作られたものです。


なので、幼い子供の頃の家庭で

新しいことに挑戦しなくなり、

失敗することが少なくなって、

両親から怒られなくなることで、

「怖さ」が減ることには

とても役に立ったルールと仕組みでした。


しかし、大人に成長した私達にとっては、

その同じルールと仕組みは必ずしも

適切でもなければ、必要でも

なくなっていることも多いです。


例えば、

「いつも、何をするにも失敗が怖い

 だから挑戦しない」


この「心の型」の自動反応ために、

自分が心から望むことに

チャレンジできなくなることで、

人生の生きがいを失うかも知れません。


「失敗してはいけない」

このルールのために、どうしても

新しいことに挑戦しなくてはならなく

なってしまった時に、


失敗した時のことを過度に怖れるあまり、

緊張しやすくなることで、

余計に失敗し易くなるかもしれません。


幼い子供の頃に決めた「生き方のルール」と

それを忠実に実行するための、

心と身体の自動反応の仕組みである「心の型」は、


大人となってからの人生では時代遅れで、

機能不全になっているルールと仕組みである

可能性があります。


時代遅れで、機能不全になっている

ルールと仕組みが集まりが1つの束に

なったもの、これも「人生脚本」の

一つの側面で「人生脚本」のデメリットです。


この「人生脚本」のデメリットの側面に

導かれてばかりの時、

自分が本当には望んでいない結果が繰り返され、

生きることがつらくなることがあります。


しかし、逆に考えると、

この「人生脚本」さえ変えることが出来れば

自動的に、無理なく私達の人生は変わる

こうも言えます。


それでは、次の記事では、

「もう自分を責めなくても大丈夫!

 人生を無理なく変えるには

 人生脚本を変える」

をお届けします。


次の記事をお読み頂ければ、


心理カウンセリングが どうして

「人生脚本」を変えることを

サポートできるのか?

が分かります。

次回もお楽しみに(^^)/

次の記事はこちらから

4:人生脚本を変えて、自分を変える

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2:日本人の99%がまだ知らない
  生きづらさの本当の原因

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